埼玉の外壁塗装・屋根塗装はおい川塗装店

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遮熱塗料の色相による温度差

遮熱塗料の敷きそうに夜温度差

遮熱塗料は、その色相によって、日射反射率が異なり、塗装した屋根材の表面温度にも、差異が生じます。
色相によって、どの程度の温度差が出るものかを、実験してみました。
住宅で多く使用される濃色では、思ったより遮熱効果が、少ない結果となりました。

遮熱塗料の色相による温度差

遮熱塗料の敷きそうに夜温度差の実験
  • コロニアルクァッド ( ケイミュー ) に遮熱塗料を塗装して、同一条件でその温度差を測定しました。
  • 測定日時 : 平成24年7月26日
  • 測定場所 : さいたま市中央区 5階建てビル屋上
  • 同一条件となるよう前日にセットし、一晩放置して、翌日、温度測定を実施しました。
  • AM8:00からPM5:00まで、一時間毎に、表面温度を測定しました。
  • 測定温度計 : 赤外線放射温度計AD-5617MTを使用。

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使用塗料と試験基材への塗装仕様

遮熱塗料の種類

  • 弱溶剤二液型シリコン変性樹脂遮熱塗料
  • 同一メーカーの5色を使用

試験基材への塗装仕様

コロニアルクァッド(ケイミュー)の新品に、メーカー標準仕様により塗装を施した。

  • 下塗り : 快適サーモマイルドシーラー白 1回塗り
  • 上塗り : 快適サーモSi 各色 2回塗り

実験に使用した塗料の色

塗料の色 日射反射率 試験基材の様子
サーモパールグレー 75.1(56.3) サーモパールグレー
サーモナチュラルグレー 54.3(28.9) サーモナチュラルグレー
サーモスカイブルー 59.1(33.2) サーモスカイブルー
サーモコーヒーブラウン 49.2(25.3) サーモコーヒーブラウン
サーモグリーン 48.5(26.4) サーモグリーン

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屋外での温度測定値

表面温度値は計測誤差を少なくするため、3回計測しその平均値としました。

2012.7.26測定
遮熱塗料の色 測定時刻と表面温度(℃)
8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00
サーモパールグレー 32.6 44.3 46.2 52.7 53.0 51.4 49.7 46.5 42.2 37.7
サーモナチュラルグレー 35.8 51.8 53.7 62.5 62.9 61.1 57.0 52.6 45.5 38.9
サーモスカイブルー 35.8 51.4 56.5 63.1 64.0 62.5 57.2 54.1 45.7 38.4
サーモコーヒーブラウン 36.0 53.6 55.9 64.3 65.1 63.4 56.3 52.7 46.4 39.3
サーモグリーン 36.0 52.8 57.8 64.5 66.1 64.0 58.8 54.8 46.2 39.0
無塗装 36.8 56.4 61.2 66.3 69.1 66.4 63.2 57.1 47.2 38.2

ここでいう無塗装品とは、コロニアル・クァッド ( ネオブラック ) の新品のことをさします。

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日射と外気温、塗料の色相による温度差の考察

外気温、日射量、遮熱塗料の色相の関係について、まとめてみました。

  • パールグレーの遮熱塗料を塗装したコロニアルでは、午前11時ごろから午後2時ごろまでは、遮熱塗料を塗装しないものとは、15℃程度の温度差があり、その遮熱効果が検証できた。
  • 他の濃色では、多少の差はあるが3℃から最大8℃程度の温度差で、遮熱効果は前者と比較して、50%以下とかなり劣る。
  • 外気温が高くても、日射量が低下する曇りや夕方は、遮熱効果が十分発揮されない。
    このことは、高日射反射率塗料という名称から考えても、うなづける。

住宅塗装で、使用されることの多い濃色の遮熱塗料では、一般に宣伝されている数値より、遮熱効果は低く、遮熱効果をあまり期待できない。
一般に宣伝されている遮熱効果を期待するのであれば、少なくともパールグレー以上の淡彩色を、選択する必要がある。

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