外壁の塗り替えを検討しようと思っても、工事価格の相場が、わからない方が多いのではないでしょうか。
色々調べてみても、トータルの金額がわからない。
それでは予算も組めない。
そんな方のために、ご自分で簡単に見積もれる方法のご紹介です。
必要なものは、ご自宅の延べ建坪 ( 総床面積 ) の確認だけです。
塗り替えのご計画にお役立下さい。
塗装面積から、単価を元に積算する方法
建物の部位毎に、その面積や長さなどに応じて、単価を元に積算する方法です。
現在、行われている工事価格の積算方法は、現場経験のないものでもできる、このやり方がほとんどです。
但し、大型工事の場合、この方法によらないと、塗装箇所や数量が多すぎて正確な積算はできません。
この方法ですと、単価そのものが安全 ( 損をしないためのリスク ) をもって設計されて、
見積り項目が多ければ多いほど、その安全部分が積み重なり、合計金額に反映され、結果的に小規模工事では、割高になります。
業者は喜びます。
建坪 ( 延べ床面積 ) から、坪単価を元に積算する方法
戸建住宅の塗り替えなどにおいては、工事内容が小規模です。
ある程度以上の現場経験のある方なら、経験から坪単価が、割り出せると思います。
つまり、建物を見ただけで、経験から、このお宅なら人件費はいくら、材料費はどれだけ、いくらいくらの工事金額であれば、責任を持って請け負えるかが、わかるわけです。
経験から、直ちに損益分岐点を割り出せるのです。
それに、諸経費や利益を考慮して、見積もり金額を出すことができます。
この方法で積算したものと、「塗装面積から、単価を元に積算したものとの比較では、ほとんど差がありません。
むしろ、余裕を見て割り振った、単位あたりの単価方式より、価格が低いことが多い。
戸建見積りの場合、数万円から、場合によっては十万円単位で安くなる場合が多いようです。
( ただこの方法ですと、いわゆる「丼勘定」といって毛嫌いする方もいらっしゃいますが---。)
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延べ建て坪 ( 床面積 ) を調べる
1.図面から建坪を調べる
複階層 (2,3階建てなど ) の建物の場合、図面では各階層ごとの建坪 ( 床面積 )が記載されております。
その合計数が述べ建坪 ( 総床面積 ) になります。
2.実測による場合
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平面図 |
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一階部分の平面図 |
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二階部分の平面図 |
- a~f の長さを実測します。
- 一階部分の床面積 ( = a x b ) を計算します。
- 二階部分の床面積 ( = c x d - e x f ) を計算します。
e x f : 建物に凹凸がある場合その分を加減します。
( 一階にも凹凸がある場合、同様に計算して加減の計算をします。)
- 一階と二階部分の床面積を合計します。
- 合計床面積= a x b + c x d - e x f
m ( メートル ) で計測の場合、合計床面積 ( ㎡ ) ÷ 3.3 = 延べ建坪数
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延べ建坪を調べたら次は見積りの計算です。計算は簡単ですから即実行してみてください。
- 仕上げ別坪単価一覧表から仕上げ材を決めその坪単価を選び出します。
- 仕上げ材の坪単価と延べ建坪を積算します。
- ( 延べ建坪 ) x ( 坪単価 ) = (見積り金額 )
計算例
外壁の仕上げ塗料 : 弱溶剤二液型アクリルシリコン樹脂塗料
お住いの延べ建坪 : 30坪
( 16,000- ) x 30 = 480,0000- ( 見積り金額 )
坪単価表
外壁の仕上げ塗料 |
坪単価 |
アクリルシリコン樹脂塗料仕上げ |
16,000-~ |
( 水性 ) ラジカル制御型 ( アクリルシリコン ) 樹脂塗料仕上げ |
16,500-~ |
( NAD )ラジカル制御型 ( アクリルシリコン ) 樹脂塗料仕上げ |
17,000-~ |
ナノコンポジットW仕上げ |
18,000-~ |
フッ素樹脂塗料仕上げ |
28,000- |
遮熱塗料仕上げ |
18,000- |
※ この単価は、弊店の過去の工事経験から割り出したものです。
他の業者には、当てはまりませんので、ご注意ください。
あくまでも、比較検討の際の、ご参考にしていただければと思います。
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見積もりの場合、施工範囲が重要になります。
単価方式ですと、見積もりの項目で施工範囲がわかりますが、坪単価の場合、別途、施工範囲がどこまでなのか、明らかにする必要があります。
業者によって異なりますので、施工範囲と仕様の確認が必要です。
弊店の坪単価による見積りの場合の施工範囲
- 下処理、仕上げ塗装。( メーカー標準仕様による )
- 塗装範囲
破風、軒天、外壁、外部木部・鉄部、庇、水切り、雨樋
- 付帯工事
足場の架設、飛散防止ネットの養生、高圧洗浄
※屋根 、雨戸、シャッター、大型付帯物 ( 外階段など )、特殊形状物 ( 千本格子など ) などは、追加見積りになりますので、お問い合わせください。
建物の部位名称については「建物の部位」のページを参照。
坪単価による見積りでは、仕様書が非常に大切になります。
何故なら、仕様によって工事金額は変わるからです。
見積り範囲、部位別の工事仕様を、明確にすることが大切になります。
請負契約で大事なことは、「数量がいくらあっていくらになるか」ではありません。
「どこを、どんな仕様の工事をして、いくらで責任施工してくれるか」です。
数字のトリックに惑わされてはなりません。
見積りにおける仕様書の重要性については「調査・診断と見積り」のページを参照。
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